第11話 4号室
病院とは面白いところだ
眼科は動ける人が多いのでよくお洗濯をしている
洗濯場のガラスにはお札が張り付いている
今日も紙幣がペッタンコ
紙幣は洗ってしまっても破けないから助かるといって
ガラスに貼り付けて乾かす
乾くとおちるので拾って、またポケットin
当時は「こそどろ」なんていないらしい
自分のブンだけ回収する
ガラスに紙幣が3枚も4枚もくっついている景色は
ふふふーm いい眺め
お洗濯日和にはガラスに張り付いた紙幣をながめに行った
入院してすぐの頃 こんな事もあった
病院の不思議というか ??に出会った
わたしの部屋は何号室か忘れたけれども
入院初期のころ端から数えて入ったら別な部屋だった
もう一度数えてもやはり自分の部屋にはいけない
どんなに丁寧に数えても行き過ぎてしまう
誰か;病院には4号室がないんだよ
4はシと読むでしょう
死号室じゃ入りたくないからね
もうビックリで面白くて不思議に思った
4は死を連想させるから病院では4号室がない
☆;(じゃ4階もない)
4号室がダメなら4階もないだろう
だからここは6階だけどほんとうは5階に違いない
さっそく表階段を一階まで降りて
ゆっくり確認しながら上がってみた
4階は存在する
合点が行かなかい
今でも行かない
4が縁起が悪いなら
4階を病室じゃなくて集中検査室か何かにすればいいのに
4号室も当直室とかにして 数の混乱は避けたほうがいい
と考えたりする
そういえば4階は「シカイ」とは言わないっけ
合理不合理 迷信と現実 理解と妥協
世の中そんなものだとは 今は理解している。