名付け
☆の実家の父は姉妹ばかりの祖母の家を継いだ。
昔の家だから跡継ぎは男子と決まっていて嫁に出た長女の子(男子)が養子に入ることが決まっていた。らしい。
父は8人兄弟。
女子二人、男子6人 万々歳!
長男は家の跡取り
次男はその予備=戦死
三男は奥方の実家の跡取り=病死
四男はその予備=父
五男と六男は双子
父の家はクリスチャン
子供らは洗礼名なるものを持っている
父の洗礼名は☆が幼稚園に行っていた頃に聞いたが覚えていない、
☆にはない、と素っ気なく言われた
のちのち「良かった」と思った
父の兄弟の名付けについて叔父が話してくれた事がある
峰 昇 照 滋 光 ・・
四男までは広く輝くように
さらに長男次男はその名字とゴロ良く
三男四男は奥方の実家に合わせて、と
叔父はさらに言う
五男と六男は いらない子、つもりがなかった子 と
親に名前をつけて貰えなかったから 五郎 六郎 だそうだ
ひどい話である。
淡々と話す叔父
叔母も言う 親が面倒を見ないから
長女は五郎 次女は六郎の母代わりになって育てたという
ますますひどい話だ
☆の兄弟は3人
長女は両親の文字を取って名付け 即座に決まったそうだ
次女=☆は同じく二親から・・と思ったら母の親と同じで却下
長女と格差のない名前を片っ端から並べたらどれもこれも親戚に使われ済み
ようやく見つけた未使用名で決定
その分漢字にこだわったらしい
しかし 父が選んだ漢字は「見た目堅い」、と母がダメだし。結局最初の一字だけ珍しい字になった。
二文字目は「美」名前では「み」と読む
☆はこの字が大っ嫌いだ。
70年間美しく書けたためしがない
父が選んだのは「実」
美 実 似てる!
でも 後者の方かたちになる
どうせなら 「海」とか 己 とか
いっそ 見 や 視 ひらがなで「み」 とか
真己子 久視子 留見子 春海・智見 えいみ 春海 智見 は知人にいる。うらやましい
実 は未発見 美は五万
☆が視覚障害だとわかる前に名付けられたから父はちゃんと考えてくれたのだろう
もし 盲(めくら)としってからなら 五郎六郎と同じだったかも。なんて失礼なことを思ったのはずっと後だけど。
・・・実は本気・・・