スズメの観察日記から数十年あと

ワタクシ☆は母親になっている

娘は4才くらい

白内障が遺伝しななかった奇蹟の娘〈こ〉だ

その頃は茨城県牛久市に住んでいた

スズメの観察日記からずいぶんと時が流れた

 

スズメとは 木の中で大群で大騒ぎする鳥
調理前も含めて、パンやご飯が大好きな鳥
姿格好は「スズメのおやど」の絵の人に任せる

この、3行目が 人と違う
私が見ているものは本物ではない
絵本の鳥だ あるいは写真

☆の世界はほとんどが知識出あって

思い込み、偏見 固定観念 先入観 が支配している

知識を更新することを躊躇したりしなかったり

要するに偏った人間なのだ

否定する木はないしただすつもりもない

これが盲学校高等部で教わった「人の中で生き抜く生き方」なのだ

 

 


娘が拾ってきたスズメを見て驚いた
まず とてつもなく小さい

☆;ええ!こんなに小さいの
娘;そりゃ、まだ小雀だから
この時点で 言ってることにズレがある

☆;スズメってさ すごい声じゃない
庭に来るような鳥かと思った
それに、どの絵本も もっと大きく描いている
娘;お母さん、それは絵本だもの
ツグミのこと? まさかカラスじゃないよね
☆;カラスはわかる
スズメって 茶色じゃないンダね
娘;?? グレーっぽいって言えば・・
目、おかしくない
☆;そりゃ わかりきったことだ

 

目、おかしくない、と平気で言ってくれる娘は最高だ

対等である証なのだから

対等であればサポートしてくれるときも人としてお互い対等でいられるのだ

スズメの観察日記

周りが見えないという特技は生かすべきである 
これを育てるべきである、 

とおもうのです
・・・・・・・・・・・
 

   スズメ
 
スズメ スズメ お宿はどこだ・・
昔は良くうたった。
 
部屋の間取りから
小学校中学年以前に間違いない。
 
いつの時代もスズメはにぎやかだ
誰が教えてくれたか・・姉か父だろう
パンを置いておくと取って行く
 
例によって 見たい!

いつもこのパターンで幾日も粘る
 
自分の食料を分けてあげるのだから
最初は小さく小さくちぎって窓枠に置いた。
見えるように餌のすぐ前に座り込む
 
来ない
待ーてど暮らせど 来ぬスズメ
 
だんだんパンの大きさが見えるほどになっていく
同時に観察位置もかえた。
 
窓のすぐ下にへばりついた

 

スースー グーグー いい天気である

 

パッと目がさめたら パンはない

くやしい
今度こそ

自分としては これ以上大きいのは上げられない
と かなり大き目のパン切れを置き
寝ないように 見えるように すぐそばで粘った。

一向に来ないスズメを待つことかぎりなく・・

あとちょっとでやめよう
せっかくだからもうちょっと
ここまで頑張ったんだから・・・
と 粘りに粘って 朝ご飯のパンが
てっぺんからの日を浴びるまで待ってしまった。

根負けしたスズメがとうとう来た。

手のひら二つくらいの距離なのに
さっときて パンを咥えて 飛び去った。

やったー!!!
見た見た見た・・・!!!

それから飽きるまで続いた。
スズメは待たなくてもじき来るようになり
決して止まることなく 飛び去っていく。

もっと大きいパンだとどうなる?

スズメの分を自分がかじって
自分の分を窓枠に置いた。

スズメはいつものようにやってきて
さっとパンを咥えて飛んだ
いや ちがう
パンが大きいのか重いのか?

飛枠に足をついて パンを下に落として
飛んでってしまった。
パンはカラカラになっても窓の下に落ちていた。

その後
待てど暮らせど 来ぬスズメ

何日かたってパンをやるのもやめて観察終了。

☆は十分満足して飽きた の で ある
・・・・・・・・

 

犬は遊びでニワトリを襲う

猫は食べるためにニワトリを取る。
犬は遊ぶためにニワトリを殺す。
・・・・・・・・・・・・・・・・・

    ◇ 秋田犬

近くの家で秋田犬を飼っていた。
この犬は大の苦手である
何がって、放し飼いなのだ

 

運動のために庭の柵内で鶏を放した。
姉と一緒にニワトリ番をする
白いの黒いの茶色いの。みんな頭の上の赤が印象的だ。
姉はお気に入りのニワトリを指差してどこがステキか話した。
☆は色が決めて
茶色はあんまり可愛く見えないし、
白いのはどれも同じに見える
姉はちょっと小ぶりの茶色がいいらしい

 

ある日近所の放し飼いの秋田犬が襲ってきた。
犬は動くものすべてを襲うというは 本当だ。

追いかけては殺し、
殺しては追いかける。

目の前で繰り広げられた惨劇は、
はっきり見えていない☆の目にも
犬の恐ろしさを焼き付けた。
私、☆はただ呆然と立ち尽くす
動けない
羽で真っ白に染まる庭、真っ赤な血、
そこら中にころがるニワトリの死骸。
最初の悲鳴で大人たちが家の中から飛び出してきたころには
すでに十数羽が殺されていた。

あっという間 5分もたたないあいだの出来事だ。
それ以来 秋田犬が大嫌いになった。

いや、犬が好きになれなくなった。
少し違う
☆の犬好きは自分の家の飼い犬に限定された


冷蔵庫のない時代、殺された鶏は食べた
・・・に 違いない
産まれる前のたまごを大量の「茶色の山」から掘り出して
「ほかのものも食べなさい)と叱られた。

それからしばらくして我が家から鶏は消えた。

 

ニワトリは食料である

ニワトリとは食料である
増やすために生を受けた「かわいいヒヨコ」は
子供等の手で可愛がられ 守られ 暖められて
ニワトリの姿に近づくころ食料の集団に戻っていく
ヒヨコとニワトリは完璧に別物だった

☆は集団の中の一羽を見分けることができない
すべてのニワトリは餌に集い 泥棒を嫌う
・・・・・・・・・・

   ◇ 風呂敷

ニワトリは昼間庭に放され草をついばむ
毎朝のタマゴ泥棒と夜に現れるネコ以外の敵はない
と、おもうのは あさはか というものだ

たまに鶏を風呂敷に包み肉屋さんに持っていった。
きっちり縛られた風呂敷の中で
声も立てずもそもそしている暖かいニワトリ
私が持つと逃げ出すからと 母が持っていく。
肉屋さんは風呂敷のまま受け取って ○時に来て下さい、という。
その時間には私一人で行くこともある。
風呂敷の中身は、もう逃げる心配がない

この流れに疑問をもったりかわいそうだと思ったことがない。
鶏は食料だから
それどころか その晩は 生まれる前の
殻のない、黄身だけのタマゴがたくさん食べられる
内臓は大の苦手だけど 茶色の山の中にひときわ目立つ
「美しい君(黄身)は たまらなく魅力的だよ。」

以前可愛がったヒヨコかもしれない なんて
コレッポッチ? どれっぽっち つまり全く
考えもしない