サボりの指導 6 汽車の力

どんどん遠くまで行くようになる

だって 同じ所は危険だし

 

家から給食までの時間に歩けるところは全部歩いた

 

そんなある日線路を見つけた

山田線の単線線路

山田線は一時間に一本くらい

音が聞こえなければ大丈夫

 

大丈夫は危険な言葉なまず

自転車の大丈夫は姉の言葉であって自分で自分に使うのは抵抗がないらしい

 

線路に耳をつけても音がしない

駅からそう遠くないから走ってない

馬鹿なはずの☆はそういうことに頭が働く

線路は続くよ何処までも ラララ・・・

ご機嫌に歩く

 

線路の石はなんで茶色いのかな

線路の板は等間隔で飛び飛び快適だな

 

側溝があって線路が浮いている

「路傍の石」が頭に浮かぶ

おそるおそる踏み出す

下は水、落ちたくない

一点集中で数歩進んだところで

汽車の音

 

考えずに飛んだ

下ではなく 斜め前の草むらに

何とか水に落ちずに草の中に転がれた

とたんに汽車が来る

汽車の下が見えるかな、なんて思ってたらものすごい力で吸い込まれた

その辺の草をにぎり締め

身体全体土にへばりつかせて必死に耐える

浮きそうになると草をもっと強く、足を踏ん張って地面から離れないようにがんばる

汽車が走り去っても起き上がれなかった

 

 

側溝の線路を渡るときは 線路に耳をくっつけて安全を確認してから渡ろう

なんて自分に言い聞かせても

次からは;不安定な;線路の上は避けた

 

克服したいと思わなかった案件である

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