父が跡取りに入った家の先代 母から聞いた話
子供がいない一台限りの跡継ぎ、財産地位を守る、と言う条件で一時入った人は責任がないことをいいことに、いろいろやってくれた。
貴重な物品を売り払い、親戚を呼んで土地を半分分け与えた。一度火事もだしたらしい。
☆の両親は市内の学校の教師になってこの家にはいった。
先代と先代から土地をもらって住み着いた先代の奥方の親戚たちは☆の父が若くて反論できないのを良いことに給料を給料日に袋ごと要求した。現金支給だから根こそぎである。
そのために母の給料だけで生活したという。
切り詰めて生活すると「まだ残っているはず」といくらでも要求する。☆の父は要求されるままに差し出し、母ともめることになる。
それだけではなく☆の出産のために貯金したお産費用も要求したために、とうとう堪忍袋の緒が切れたそうだ。
父の母親の実家の分家たち=「長女の息子を跡取りに」と決めた親戚=に「家」を放棄し東京に帰りたい」と訴えたことで権威ある分家たちが動き、給料を根こそぎ取られることはなくなった。
その後先代が亡くなり、☆の小学校入学式の日に先代の伴侶も亡くなった。
☆は先代のことは全く覚えていない。