特別は認識しない

小学校の入学式からあった祭壇は美しかった

見たい 触りたい 後ろに行きたい

 

祭壇のある部屋は入るとかくれんぼをはじめるから
立ち入り禁止だ ひっくり返されたら
そりゃ 大事だもんな

お葬式の数日間、親の顔を見ていない
親の方はちゃんと☆を見ていたようで
「いなかった」と言ったら
「そんなことない、毎日会ってた」と言われた

☆は会うだけではたとえ親でもわからない
声を聞かないと、話をしないと、わからない
姉がずっと一緒だったので心細くもないし
忙しいのだろうと思って探しもしなかった
後からおもうのだが、
母が黒い服を着ていると確認していなかったと思う
普段と違う姿には☆の目も頭もついていかない
そばにいても母だと思わない可能性が高い
何しろ ☆の認識方法最重要は色と声だ
普段ありえない色だと 誰であれわからない
声が聞こえなければ 知らない人だと思い続ける

そのうちに祭壇も消え 親ともめでたく合えて

葬式饅頭もなくなって

めでたしめでたし

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